光熱費

シミュレーションソフト_Climaplus

dai

今勤めている会社での話なのですが、流れでシミュレーションを取りまとめる役目となりました。会社では有料ですでに所有しているものを使うのですが、少し視野を広げてフリーで使えるシミュレーションソフトで探したものをご紹介しようと思います

今回ご紹介するのはClimaplusです。(←コチラからリンクで飛べます。)

PCのスペックが上がったことから気軽にシミュレーションを動かせるようになったと最近とても思います。中でもこれはブラウザ上でサクッと検討できるのでプロジェクトの初期の段階では重宝されるでしょう

Climaplusとは?

MITのSustainable design lab.の方が作られたシミュレーションソフトです。

epwデータという気象データを指定することで、屋外の分析と屋内のランニングコスト(光熱費)やエネルギー量を出力できるものです。

epwデータというのは、フリーでも入手できますが有料のものもあり、アップロードすることでより目的に合った解析が回せます。持っていなくても地名を打てば出てきます。

出会った時に衝撃のあまり、口が開きっぱなしでした。とりあえず出力見ていってください。

出力のイメージ

シミュレーションソフトを扱う身としてはやはり出力される内容の美しさ、操作性がとても重要だと思っています。

結論を先に書きますが、美しいし使いやすくて驚きました。

PythonだとBokehのライブラリーなどを参照すれば美しいグラフィックを描くことができますがちょっと面倒。以下のような空気線図がこんなに美しく、しかもバーで特定の月の値を出力できるというのがすごいですよね…脱帽。

こちらは風力発電とかですかね、個人的には風速の累積頻度がぱっと見わかるものは重宝されると思います。隠れてしまっていますが、風速を指定して頻度を出力することもできました。

あとは、風向やデグリーデーや外気温、日射などもろもろ、設計に必要そうな要素は網羅しています。

私が一番驚いたのは屋外の分析ツールの部分ではなく屋内の分析ツールです。

形はシンプルなものしかできませんが、窓開口率、外皮面積、断熱性能、空調システム、電気やガスの単価などを入れると右下のようなグラフが出てます。

そして、結果の出力は以下のようになります。これだけでもすごいのですが、下に書いてあるBaseというところをクリックし、他のケースとの値の比較までできてしまうという機能までついています。

総評

形がシンプルなものしかできないという制約があるものの、建物の初期の段階での熱源比較などはこの程度のシンプルさで多ケースやった方が有益な気がしました。

特に操作性がとても高いというところ。フリーでこのクオリティは出せないです。

熱抵抗などの断熱性能の選択肢が海外の仕様であるので少しわかりにくいところがあるかもしれませんが、おおまかな検討には最適だと思います。

いい出会いでした。

ABOUT ME
Dai
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Dr.
二児のパパ。博士(工学)取得後、エンジニアと某大学非常勤講師を兼任。 気ままに更新していきます。
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