建築士

小テスト9

dai

最近は仕事で消火設備の比較をやっていました。ということで今回は消火設備をテーマに作りました。

①名称問題 文化財構造物を周囲の火災からの延焼を防止するための設備を何と言うでしょうか?

ドレンチャー設備です。守りたい建物の外周部に配置することで、外部からの輻射や火の粉などから守ります。建物の中の火災に対処するスプリンクラーに対し、この設備は建物の外の火災に対処するという違いがあります。

意外と重要文化財で適用されていることも少ないようなので、この設備を導入するプロジェクトに出会うのはかなりレアなケースだと思います。

②名称問題 差動式・定温式といった種類がある感知器の名前は何でしょうか?

熱感知器です。自動火災報知設備に含まれるもので、このほかに炎感知器、煙感知器などがあります。

感知器は、結局のところ”温度が上がっている”とか”炎・煙があるか”を確認して報知する目的ですからそれに適したセンサーが入っています。

例えば、熱感知器は空気膜があって熱を受けた時の空気の膨張を利用して、炎感知器は炎から出る紫外線を検出して、煙感知器は煙などによる光の乱反射を受光して、それぞれ信号を出します。

このため、”煙感知器(光電式スポット型)は換気口等の吹き出し口の1.5m離さなければならない(H28改)”などの問題は、感知の妨げになるから〇だと結びつくわけです。

③選択正誤問題 ガス消火設備の主要なガスのうち使われないものはどれでしょうか?

CO2 ハロン1301 NOx N2 IG-541 R410A

使われないものは、NOx、R410aです。

NOxは排気ガスに含まれるものですよね、これで消火はできません。またR410aは冷媒の種類で同じく使われません。

二酸化炭素(CO2)窒素(N2)は空気中の酸素の割合を減らすことで鎮火させます。IG-541は二酸化炭素と窒素に加えアルゴン(これも空気中にある)が主成分で、これらは不活性ガス消火と呼ばれます。身近な成分なのでオゾン破壊係数は0です。

ハロン1301は上記の希釈ではなく鎮火成分の含まれたガスなので、酸素の濃度を維持したまま鎮火できる利点があることから人にとっては安全と言われます。一方でオゾン破壊係数が10と地球には優しくはありません。実際に調達しようとすると届け出が必要だったり、そもそもハロンを供給している業者に在庫があるか確認しなければならないので面倒ごとが多い印象があります。

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Dai
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Dr.
二児のパパ。博士(工学)取得後、エンジニアと某大学非常勤講師を兼任。 気ままに更新していきます。
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